千葉県野田市にある「とんとんみずき橋」という橋の木材が腐ったため撤去するそうです。
とんとんみずき橋は国内最大級の木造歩道橋で地元の人たちにも愛されていたようです。
今回説明では25年間は持つはずの橋に使われているボンゴシ材がわずか10年で腐ってしまったため撤去しなければならないそうです。
そこで市は独立行政法人都市再生機構(UR)に橋の再構築を求めて提訴いたようですね。
しかし、このとんとんみずき橋はURからもともと無償で提供されたもののようですね。
確かに撤去には費用がかかるのはわかりますが、再建のほかに維持管理費も請求しているようでそれは少しおかしいなと感じます。

とんとんみずき橋に使用されていたボンゴシ材について見ていきます。
ボンゴシの木は西アフリカ原産の広葉樹で高さ50~60m、幹の直径が2mほどまで成長します。
非常に硬く耐摩耗性にも優れており、ヒノキと比べてると約2倍以上の強度を持っているそうです。
まさに木造建築には打ってつけの木材です。
防腐処理を行わなくても通常の環境下で25年以上使用出来ことから海外ではトップクラスの耐久性能の格付けを与えられているそうです。

とんとんみずき橋建築の際に市は独立行政法人都市再生機構(UR)から「25年以上使用できる」と説明を受けていたことを問題にしています。
しかし10年ほど前には愛媛県北宇和津郡にある公園内で同じボンゴシ材を使用する橋の落下事故がありました。
これも建築から約10年ほどで落下してしまったそうです。
原因はおそらく日本の気候にあると考えられます。
ボンゴシ材が本来の性能である「25年以上の耐久性」を発揮できるのは日本という特殊な気候を持つ地域以外での話です。
また丈夫な木材だという思い込みもあったのでしょう。
換気や雨水の逃げていくような仕掛けが不十分だったのかもしれません。
とんとんみずき橋建築の際に日本の環境下での耐久性については把握していなかった可能性がありますね。
原因は裁判の中で明らかになっていくのでしょうが、URが責められるというは不憫な気がします。